‘バリにvillaを作ると決まるまで:2006年11月~2007年5月’ カテゴリーのアーカイブ

2回目のバリMTG 1日目(aston pradha villa…)

2007年5月11日 金曜日

5月11日、GA880で成田を出発しました。今回のMTGメンバーは、mzn,dai,hoz,yoshiの4人です。MTGのアジェンダは下記7点。まだvillaを設計するとは決まっていませんが、mznが中心となってまとめた設計案が可能かどうかのジャッジをしなければならないので、資料も膨大となりました。
・Jokoに設計案をプレゼン
・villaの空間を実際に宿泊し体験する
・現地の日本人施工者と会う
・石屋、家具、衛生器具、照明、ドアノブ等のマテリアル確認とリストアップ
・彫刻、置物、絵画などのイメージを掴む
・家電(冷蔵庫、エアコン、TVなど)カーテンなどの布などのイメージを掴む
・@yogaさんと会う

▲ウルティモの店内(20070511撮影)
空港には、Joko夫婦が迎えて来てくれました。そのまま、オベロイ通りのウルティモでディナー。バリでは高級イタリアンです。ディナーで明日からの予定を確認し、今回の目的の一つであるvilla宿泊を体験する為、アストン プラダ ヴィラにチェックイン。

▲villa敷地内の道(20070512撮影)

▲villaの内観(20070512撮影)

▲villaの内観(20070513撮影)
宿泊したvillaは、2bedroomを分離するようにプールが配置された空間で、細かなディテールの粗雑さを除けば、ロケーション的にも価格的にもいい感じでした。ただ、前回(12月に)視察した7つのvillaに較べると、施工の悪さが目に付く感じでしたが、dai,hoz,yoshiは初めてのvilla宿泊なので、明日の予定を忘れプールに入り、空間を満喫していました。男4人でちょっと気持ち悪かったですが・・・
体験した方のコメントもお待ちしています↓。

4月の議論:GW明けの渡バリに向けて・・・「ニュピ」

2007年4月26日 木曜日

Jokoには 次は5月中にバリに行くと伝えていました。4月は、そこでのMTGに向けて僕らはいろいろと準備を進めていました。
ちょっと、戻って、3月の僕らの最大の悩みデザインコントロールをどう徹底するかという点で、そんな悩みから救ってくれるであろう僕らにメシアが降臨してきました。繋いでくれたのはネットです。ネットってすごい・・。メシアはHさんという現地で建設会社をしている日本人の方でした。HPを見る限り、良い仕事をされてる方という印象で、早速メールにてアプローチ。とても感じが良く、早い対応で返事をくれました。大きな話を説明したうえで、5月にバリに行くので、現地でお会いするアポを取りました。直接お会いする前に、図面を一般図レベルでそろえておくことを約束しました。3月の苦悩は大きく取り除かれるような気がしました・・・。
一方、設計の方ですが、そろそろ案をFIXせねばならず、3月末から4月上旬はチーム全員での議論は活発でした。「プールサイドにキンキンに冷えたビンタンの瓶がある絵が素敵…。」なんて感覚的な話から議論はスタートしました…。また、全体を支配するコンセプトについても、5人全員で熱く議論しました。

▲ほぼ毎週ファミレスで徹夜MTG
立地で勝負できないこのヴィラにとって、どのような魅力を付加するか・・。ソフトハード両面において、さまざまなコンセプトについて議論を重ねます。東銀座のデニーズでのブレストを皮切りに、三田のすかいらーくでも夜中、ブレインストーミング。周りには試験勉強の慶大生達。五反田のジョナサンで朝まで議論。周りはかわいいギャルだらけ。ジョナサンのステーキは薄いということを発見。スケジュールを遅らせてでも、新しく議論の台に載ってきた激斬新案にするか!?(これは未だに魅力感じるほど、ぶっ飛んだ案ですが、様々な困難に立ち向かうには、うちらは体制が整ってないです、ということで次回以降に挑戦!!!)など議論は白熱。
ニュピ*というバリのお祭りをキーワードに案を発展させてくなど、そこそこ面白そうな意見がたくさん出ました。最終的には「SCENE」というヴィラ名称のもと、一つのコンセプトが立ち上がりました。コンセプトFIXに合わせ建築も有機的に変更、調整を行い、一つの形へと収束していきます。
そんな中 悩みの一つである石の名前とコスト。4月18日にストーンプライスリストのサイト発見。ラッキー。少し前進。ネットなかったらできないですね。これ。木材の種類や、植栽、花の名前までもネットで徐々に調べて行く・・。結構見つけました。下記は一部です。

木材
雑貨等
こういった情報がたくさん集積され、ようやく図面も進んでいきました。めでたくコンセプトが決まった頃、5月の渡バリに向け膨大な資料作成も進めました。
・設計と同時に必要家具、備品リスト(雑貨なども含む)
・インテリア計画
・VIブランディング戦略
・Jokoとのヴィラの宿泊料などの諸条件の確認

▲設計作業の一部01

▲設計作業の一部02

▲設計作業の一部03
daiはCG作成の傍ら、mznとhozは設計図作製の傍ら、毎週木曜日水道橋デニーズで 定例会議。上記のことについて、詰めていきました。デニーズに飽きてきた…。
*ニュピ
バリ島は3/19、ニュピという祝日です。その日はバリ島の全島民が「火や電気を使わない」「外出しない」「仕事をしない」「食事をしない」など様々なことを自粛する日です。欲望や願いで熱くなりすぎている心を冷却し、日々の暮らしにバランスを取り戻すための日と言われています。

3月の議論:どうやって図面を描くか悩む・・・

2007年3月26日 月曜日

3月は、2月末に決まった方向性でひたすら基本設計。1/50模型を作製したり、与件や制限を確認したり・・・。そんでスケッチ描く。使いたい石の名前、木の名前、コストや工法など、わからないことをリスト化。Jokoには現地の石屋を回ってもらい、仕上げの石をレポートしてもらった。3末にはJokoが石の写真をたくさん送ってきてくれた。
とはいえ、石の名前は分からないし、微妙な素材感、艶、色は当然ながら、わからない。そして、重要なコストもわからなくって悶絶。木材の種類もわからないし、外部の木仕上げのコーティング剤は? インフラはどうなってる? 天井ダクト隠ぺいの換気は一般的・・・? 既存擁壁の扱いは?などなど、わからないことが目白押し。とにかく一つ一つクリアするしかねー。追い打ちをかけるように大事なことに気づく。分かっていたけど・・。
「そもそも実施図書くならば、英語じゃん・・・」当然なんだけどね。

▲英語での図面作成・・・
・ちりって英語で何?
・見つけ寸法ってどう英語に訳す?
・上枠、下枠って?
・目地って、GAP?それともJOINT?
・せき板存置期間ってどう言うの?
・もうチョイ、かすれた感じで、艶を抑えて。木目は見えるようにね!なんて言う細かいニュアンスどうしたら伝えられる?
うーん・・・。そもそも、僕らがこのヴィラの設計に携わる、大きな原動力とモチベーションは単純に「楽しそうだから」にある。僕らがデザインにこだわって、バリにヴィラをプロデュースできるなんて、「何て素敵なことだろう!!完成したら友達や家族と最低でも年3回は行きたいなーっ。バリはいいとこだー。僕らバリにも拠点あるぜい!」ってところなんです。だから、そもそも、僕らのデザインやこだわりが反映されないならば、このプロジェクトには参加していない。
なんてことを考えていたので、僕らのこだわりを現地で反映できる方法を画策しました。そして、現地で現場監理をしてくださる日本人の方がいないか、本気で探してました。実施設計も含めて委託するか?現場監理委託にするか・・・。いろいろ悩みます。そして、3月も終わりに近づき、僕らはある一人の 日本人と連絡が取れました。繋いでくれたのはインターネットです。

2月の議論はこんな感じでした。

2007年2月26日 月曜日

1月末 いえつく!竣工後、Jokoには、1月末にとりあえずラフな案を見せると約束していたので、大慌てで案を作成。この案に関してはコンセプトも何もないのだけど、必要なスケールや規模、プログラムの確認とJokoの心をつかむという意味で作成。2月5日にメールで送付しました。

▲mznがJokoに送付したスケッチの一部
Jokoは好感触を得てくれたようで、じゃあ、このようなプログラムで進めましょうと話は落ち着く。2ベッドルーム、プライベートプール付きの 一軒家風ヴィラで、案を進める。ラフ案はSketchupというソフトを使用し、簡単な外観&内観スケッチしました。
並行して、考えていたのが、ヴィラでの過ごし方。これを徹底的に想像すべく、ひたすら、インターネット。どういった空間や置物が異国情緒を醸し出し、リラックスさせるのかーなど、ちょっとミーハー気分も勉強。HISやJTBなどで、バリのカタログを見ては、ヴィラを研究。意外と平面図は載っている。そして、だいたいワンパターン。個人の住宅ではなく、不特定多数が利用する場所なので、とにかく一旦は利用者の意識をたどってみる。
このように、2月頭に大きな方針が確認できたので、ここから本格的に建築のメンバーmzn、ken、hozの3人で、コンセプトメーク&プラン作成。バリの醍醐味は「ゆっくりと流れる時間と、その空気感だ!」という抽象的な認識のもと、外部空間を魅力的に感じることができそうな案を3つほど作成し、週末議論。3案に対し、ラフ模型(1/100)を作製し、比較。

▲模型studyの一部
設計3人ともベストだと思う案が一致。模型の情報量は大きいなと再認識。ここでは、室内の充実もさることながら、バリの豊かな外部空間を満喫しょうね…。ということを基本にしました。
2/25、JokoにSketchupを送付し確認。了承。ここで案の原型が完成。

12月、1月は「いえつく!」が忙しく・・・

2007年1月27日 土曜日

バリ視察から帰ってから、視察に行けなかった、dai、hozに情報をシェアし、いろいろと議論を重ねました。
この当時、ちょうど「いえつく!(新宿)」の方もプロジェクトが佳境に入っていた為、チーム全員で、バリの件もあり、所信表明をする事にしました。所信表明はメンバー全員で考え「いえつく!ブログ」に公開しました。
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「いえつく!」は施主、設計士2人:大学の同級生、CGデザイナー:大学の同級生という極めてスモール・サークルな友人たちを中心に「いえつく」る過程を100%楽しもうというプロジェクトでした。今回のプロジェクトはスモール・サークルにおける阿吽の呼吸が存在するため、住宅設計の過程においては特殊解である事は間違いありません。ただ、今回のプロジェクトを通して、スモール・サークルはどんどん連なり大きくなっていきました。
住宅設計だけに留まらず、僕らは「何かを生み出す過程」を真剣に考え、取り組み、関わる人に100%「楽しいこと」を伝え、「楽しみ」に満たされたアウトプットを提案していきたい。そんなスモール・サークルを「いえつく!」と呼ばせてください。
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議論を積み重ねていくうちに、僕達の活動の意義を真剣に議論できました。所信表明にもありますが、この5人(mzn,ken,dai,hoz,yoshi)全員が考えながら、アウトプットを作りつづける活動をしていく事が大事。きっと、その1つ1つの経験が仕事にも還元されるだろう。という事で議論は一旦収束しました。